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注文住宅 千葉県柏市 涼温な家 水戸工務店

The history of MITO  02

単身、千葉へ

待ちに待った卒業が近づいてきました。そんなある日先生から言われました。

「小林、お前の性格は職人向きだ。その中でも職人を束ねる棟梁になれ」。

なるほどそうか、と素直に納得した私は、水戸市から汽車に揺られて3時間、単身千葉の柏市にやってきました。

柏に行ったのは、親戚のおじさんの知り合いの大工の親方がそこにいたから。でもじつはもうひとつ、別の理由がありました。反発心の強かった私は、その頃誰とでも喧嘩をしていました。腕っぷしも強く、負けたことがありません。そんな私を地元に置いておくと、悪い仲間ができてよくないと、親戚一同が相談し、遠くに修業に出すことにしたそうです。そのことは後年知ったのですが(笑)

柏での修業時代は、我ながらよくやったと思うくらい働きに働きました。毎日5時半に起きて、基礎のコンクリート打ちをします。朝飯前の仕事、というわけです。いまのように指導してくれる人もいません。『盗んで覚えろ』という時代でした。仕事が終った後、こっそり図版を見て、墨付けのやり方を研究しました。

でも、つらいと思ったことは一度もありません。だって、一生懸命に働きさえすれば、褒められこそすれ、怒られることはないのですから。家にいた頃は、気分次第でわめき散らす父のおかげで、心の休まる時がありませんでした。それに比べればここは天国。私は水を得た魚のようにのびのびと仕事に励み、2年後には家を一軒任されるまでになりました。そして22歳で独立。先生が言ってくれたように、職人を束ねる”棟梁”として歩みだしたのです。