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副社長・ 小林辰成の決意

新・我ら水戸ファミリー 副社長小林辰成の決意

誰もが認める腕利き大工であり、リーダーシップに富んだ辰成。伝統技をしっかりと身に付けた本格派の大工を育てる役割を担う。それは水戸工務店の将来のためというよりも、「家を守る」という大工の本質を日本人が見失わないためにという、大きな理想に基づいたものであり、父・良三から彼が学んだ思想でもある。

お客様の家を
守り続けるために
職人を育てる副社長 小辰成

家守としての大工の役割

木造住宅の担い手である大工就労者数の推移を見ると、1995年に76万人いた大工は、2015年には35万人へと、20年間で半減しました。また、50代以上が半数以上を占め、将来の担い手である20代が、全体の1割に満たないのも深刻な問題です。いましっかりとした家を建てられても、それをメンテナンスする大工がいなくなってしまいかねません。大工が居なくなって、誰が家守りを出来るのでしょうか。

水戸工務店ではそうした事態に備えて、本物の大工を育てることに力を入れています。弘典が取り組んでいる、“最新の技術にチャレンジしていくこと”が水戸工務店の一本目の柱だとすれば、“伝統技術をしっかりと継承していくこと”が二本目の重要な柱。なぜなら建てさせていただいたすべての家に対して、私たちが責任を負っているからです。先代のお客様の家守をいま私たちがしているように、これから先、若い大工たちがその家守りを受け継いで行けるよう、しっかりと技術を継承していくつもりです。

技術と心、共に優れた大工を育てる

水戸工務店では2014年に大切な家づくりがありました。大工の吉田友也が入社から12年経ち、晴れて自分の家をつくることになりました。社員の家だから大切なのではなく、ここに大工としての成長がかかっているのです。トモはすっかり一人前の大工になりましたが、初めて自分の家を建てることによって、お施主様の気持ちがどのようなものかを毎日痛いほど感じたことだと思います。もちろん大工たちはお客様の気持ちになって仕事をすることを常に心がけてはいますが、それでもまだまだ足りない部分があったことに彼は気づいていることでしょう。この気づきによってもうひと回り大きく成長してくれるはずです。

一方、私も、高校卒業後、大工として22年経ち、ようやく自宅を建てることになりました。私の自宅はこれからお客様にご提供していきたいものと、これからの日本の住宅産業のために残さなければいけないものを組み合わせた、いわば最新の技術と伝統の技が共存する家です。そしてその新しい取り組みに、若手大工である亘、大貴・佑太・俊皓を参加させたいと思っています。

この物件だけにととまらず、難しい仕事、失敗できない仕事にどんどん挑戦させることで、職人として大きく成長します。最近の若者はハングリー精神が少ないと言われますが、この4人ならきっと最後まで食らいついてくれると信じています。そして、現代建築はもちろん、伝統建築のような古民家も含めて、様々な建築物に適切に対応できる技術者集団を作り上げていきたいと考えています。ベテラン、中堅、若手がそれぞれの役割を果たすことで、ますます成長していく水戸工務店にぜひご期待ください!

副社長・辰成のパートナー

の思い

受け継ぐことの大切さ

二代目の私たちが水戸工務店の中枢を担うようになり、三代目の俊皓が大工への道を歩み始めたことを、周囲のお客様も祝福してくださって、「アフターケアも安心だね」と言ってくださいます。とても嬉しいと同時に身の引き締まる思いがします。先代がしっかりと仕事をした家を、きちんと守り継いでいくという責任の重さを感じるからです。

でもその責任の重さこそが、大工を育てる原動力。私たち夫婦がいまの父母の年齢になる頃には、大貴・佑太・俊皓ら若手大工たちが後輩に憧れられるようなベテラン大工に成長しているよう、心していかなくてはと思っています。弘典・淑子、辰成・紘子、4人がかりでもまだまだ父母には及びませんが、いつか追いつけるよう努力し続けます。そして孫たちが「家業を継ぎたい」と自ら思うような、魅力ある会社にしたいと思います。