農林水産大臣賞の山へ行った話
2006 / 11 / 11 水戸工務店ブログ
目次
そんな私の初書き込み、よろしくお願いいたします。
昨日、保育園に息子たちをお迎えに行った時のこと。
と、ここまではよもやま話。年中組の長男の先生が、
「今日は、小さい子組と中央公園にお散歩へ行ったのですが、誰がこうき君 (2才の次男) と手をつなぐかでもめまして・・・」
「結局、ジャンケンで決めようということになったんですけど、お兄ちゃん (長男、こうめい) が勝って、良かったです」
「そういえば、ジャンケン強かったんですよねぇ・・・ホッとしました (笑) 」
先生は、こうめい君が負けたら泣くだろうなぁ・・・とハラハラしながら見守ったそうです。
普段は弟なんて、オモチャはとられるし、ママの膝の上は取られるし、一言で言えば「ジャマ者」
でも、幼稚園で他のお友達に取られるとなると・・・
先生の予想通り、ジャンケンに負けてたら、こうめい君は確実に泣いていたでしょう。
しかし、うちの長男はジャンケンが強いんですよぉ。
ここから強引に、うちの長男がジャンケンに強かった話をもう一つ。
それが、今年の五月に農林水産大臣賞の山へ行った時の話となります。
さて、当社では毎年ゴールデンウィーク後に岐阜県の東濃檜が育林されている山へ、お客様をお連れした見学旅行を行っております。東濃檜は当社が構造材に標準使用している極上国産材の一つです。例年は、伊勢神宮を建築するための材を育てている「神宮備林の森」を見学しているのですが、今年は台風の被害で山道が崩れ、代わりに「加子母の山」の見学となりました。
人の手で丁寧に植え、枝打ちされ、計画的に育林されている木々が立ち並ぶ山はとても美しかったです。山の案内をして下さったのは、農林水産大臣賞を受賞した「加子母の山」の持ち主で地元林業家の安江さんでした。木の植えてある土地を「歩いてみてください」と勧められて歩いてみると、土はふかふかとし、腐葉土いっぱいの土です。このふかふかの土のおかげで、健康な木が育つとのこと。安江さんの木に対する愛情が感じられるような、本当に美しい木立でした。
安江さんのご厚意で、大切に育てているヒノキの一本を目の前で伐採することになりました。
ここでジャンケン大会の始まりです。
安江さんに勝った三名の方に、伐採前の儀式をしていただこうと言う事で、
「せーの!ジャンケンポン!!」
「ヤッター、僕の勝ちだぁ!!」 (←これが、うちの長男)
「あれ?!僕、勝ちゃったよ・・・」 (←これが、私の旦那の弟夫婦の、これまた長男5年生)
お客様三名が勝たねばならぬはずのジャンケンにちゃっかり一発勝ちをしてしまった、当社の長男ズ。
しかも、何のためのジャンケンかたぶん解ってないと思われ・・・
しかし、お客様も勝ったのが子供たちだったので、笑って伐採の儀の役目を譲って下さいました。
伐る前に「仙人 (そまびと) の斧」についてのお話がありました。
斧には7本(表に3本、裏に4本) の筋が刻まれています。3本の筋は山の神に捧げるお酒、つまりお神酒を意味し、4本の筋は木々の生長に必要な4つのエネルギー「地・水・火 (日光) ・風」と表しています。山の神が木に与えた命を使わせていただくのだから、山で木を伐りだすお礼にお神酒を捧げるのですが、そのたびに山をお神酒を抱えて登るのは大変なので、代わりが斧の3本の筋なのです。山の神への感謝と災いがおこらないようにという願いがこめられています。
↑木を伐る前に斧を木にあずけて「伐らせて下さい」とお願いします。
↑こうめい君。安江さんに手を添えてもらいながら、いち、に、さん、と斧を振りました。
↑木を伐った後の切り株にその木のてっぺんを立て、神に感謝します。
当社は、国内の山の木の植林、育林が自然を守ることに繋がっているということを考え、国産材の使用を積極的に行っています。そのことについては、いずれまた、お話することとし、本日はここまでです。
作成者 : 水戸工務店