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【ただ今建築中】古材利用で思い出を残す① 

つくば市I様邸の新築工事に向けて、まずは既存の母家(おもや)の解体工事スタートです。

なんとこの母家(おもや)、100年以上もの歳月をI様家と共に過ごしてきた歴史ある建物なのです!!
まさにご家族の想い出がたくさん詰まったお家なのです。が・・・
とにかく寒い(((=_=)))ブルブル

昔から、家の造りようは、「夏をむねとすべし。冬はいかなる所にも住まる。」という考え方でした。
要は、夏を涼しく、冬は我慢するという家造りだったのです。

実は、昔は人の死亡率が夏のほうが高く、冬のほうが少ない傾向にありました。
え?? 冬のほうがヒートショックとかで死亡事故が多いんじゃないの?
‥って今の感覚からすると、そう思いますよね。

ハイ(^-^”)/正解です。
今現在は、冬のほうが死亡事故が多いんです。

ではなぜ昔は夏の死亡率が高かったかとかというと‥答えは食中毒です。
昔は冷蔵庫がなかったため、室内の比較的涼しい場所や日陰、土の中などに食物を保管していました。
軒を深くして風通しを良くすることで、夏の室内温度の上昇を抑え、食料が腐りずらい環境を造るために、夏をむねとすべし‼ だったのです。

当時の気温は現在より低かったはずですが、それでも食中毒の防止や夏の快適さに重きを置き、冬はとにかく寒くても我慢する生活だったんですね。

農家さんの家は、日本建築(伝統工法)が多く、現在もこういった家づくりの名残(様式)が残っています。
でも、今は冷蔵庫もあるし、冬寒いのは(´・д・`)ヤダ
と言うことで、夏も冬も旨とすべし!!
しかも省エネルギーで健康快適な家を造ろう!!という運びとなりました。

しかし、さすがに歴史ある建物をすべて壊して無くしてしまうのは忍びない。
何よりもったいない!!
そこで、新しく建てる家に、当時の思い出も一緒にお引越しできるように、使える古材を有効利用したいと思います。

さて、屋根裏に入って探検です。

一本物の長い丸太同士が重なり合い、屋根、母屋を支えている構造の為、どこかを切り離すと広範囲に崩れて危険な作業となりそうです。

こうなってくると、さすがに全ての材を吟味して古材を取り出していると予算がかかり過ぎてしまうため、今回は棟に使われていた丸太梁りと、床柱などを使っていきたいと思います。

 

長年の汚れを洗い落とします。

古くなった木を削ってしまうと白木の部分が出て新しい材に見えてしまう為、表面の土汚れだけを洗い流すだけにとどめています。
そうすることで、見た目にも歴史を感じることができるようになるのです。d(o^v^o)b

次回は古材を小屋の部分に取り付ける作業です。
‥②につづく

(小林辰成)