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既に家を建てた方が見学会に来られて。

初めてブログに書き込みをしています。
水戸工務店代表取締役の 小林 良三です。

今日11月5日は、昨日に続いて茨城県取手市にて、完成現場見学会でした。
お客様も案内の旗や看板建てなどにも積極的にお手伝いいただき、そのかいあって、
本日、昨日とで30組ほどのお客様に来ていただき、休憩する時間もほとんど有りませんでしたが、充実した2日間でした。

印象的だったのは、今日最初にご来場頂いた方で、ご近所のお友達同士の奥様、2人組みの方でした。

「もう家を建ててしまったのですが、見学させていただいてよろしいでしょうか?」
とご丁寧に申し出ていただいたので、もちろんご覧になっていただきました。

わたしは、正直におっしゃっていただいた方には、他社で建築中でも、中立の立場で正直にお話させていただいています。

一通りご説明を終えた後、少し雑談に入りました。
利害関係の無い間柄ですから、普段私どもが大事に思っている話をはじめた時に一人の奥様の目が潤み始めました。

話を聞いていると、ご自宅は大手ハウスメーカーのDで建てられたとのこと、
例に漏れず最初の住宅展示場に行き、各メーカーの営業マンの話を聞いていたとのことでした。
当然営業攻勢がはじまります。
各メーカーの話は自分中心であり、何がなんだか分からなくなって、最後はあまり考えずに決めてしまったと仰っておられました。

自分が大金を払って建てる家が、良く分からない?
そんなことで本当に良いのでしょうか?

ハウスメーカーでは一度アタックをかけたお客様は3ヶ月以内で契約を取るのが当たり前言われています。
しかし、3ヶ月で丸め込まれた人が本当に満足できる家を造れるのでしょうか?
自分達が納得できるだけの勉強をすることが出来るのでしょうか?

私どもの家造りは通常半年以上打ち合わせに費やします。
1年以上掛かることも珍しくはありません。
その間に、見学会や、建築中の現場を見ていただき、たくさんのことのメリット、デメリットを見ていただき取捨選択をしていただくのです。
その作業は大変ですし、中には「お任せで」と言われる方も居られます。
それは私どもと十分に話し合いをして、信頼を頂いた証ですので、それも良いと思います。
大事なのは、自分達の生活の場になる家を、理解しているか?ということなのです。

理解して取捨選択を行ったことなら、不満があっても (無いほうがベターですが) 我慢できます。
しかし、知らされない、隠されたままの家造りであれば、不満は我慢できません。
満足度の高い家にするためには、お客様も勉強は不可欠なのです。

そして確実に言える事は、ハウスメーカーはお客様に賢くなってもらっては困る家造りを行っているということです。

最後にその奥様は、地場の工務店の話も聞いて置けばよかったと後悔なさっている様子でした。
ああ、気の毒だなと思いましたが、私も反省するところが有りました。

この方の家は、当社から車で15分程度ととても近場にあります。
そんな近くの方なのに、当社のことをご存知でなかったということは、私どもの怠慢です。
以前別のお客様に言われたことを思い出しました。

「いい家を造っているんだから、もっと宣伝しないとだめだ、近所の人が可哀そうだよ」と。

キャッチコピーや、イメージばかりで家を”売っている”ハウスメーカーがこれ以上シェアを伸ばしても、日本の住宅事情は良くなりません。
これからはもっと知らしめてゆく努力が必要なときと、再確認させていただきました。