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雨漏り診断

昨日、当社で何度かリフォーム工事をさせていただいているお客様からお電話がありました。

 

「ベランダの防水工事をしてからもうすぐ一年経つのですが、先日の大雨で雨漏りがすごいんです」と、、、
それは大ごとだ!と気を引き締めて状況を聞かせていただいたのですが、いまいち要領を得ない、、、

 

あれ?、、、そういえばそのお宅で防水工事ってやったかな?と思い、恐る恐る聞いてみると、

「他社でやった工事です!」と、、、ガクッと来ました。

 

このお客様は、人がいいというか、営業マンが来るとすぐに話を聞いてしまい、その結果あちこちに依頼をしてしまう人、、、

この防水工事も、斜め後ろの家で外壁塗装をしていたため、あいさつ回りを兼ねて営業に来たのを応対してしまったようです。

いや、営業のついでのあいさつ回りか。

 

話しを聞けば防水工事の保証書があるので雨漏りの被害を施工会社に報告したのですが、明後日の日曜日に補修工事に来てしまう、でも、言ってることが信用できないと、、、

確かにその施工会社の雨の侵入経路の推察は的外れ、補修案も意味がなさそうです。
「日曜日に業者が来てしまうので、一度雨漏りの状況を見てほしい」とのことでした。

 

他社の工事の後始末なんてやりたくないのですが、何度か依頼を受けているお客様で無碍にもできず、取り急ぎ調査に伺いました。

室内に結構な水たまりが何か所もできたようで、その位置で防水工事を行ったラインは一致します。
早速ベランダに出てみると、怪しいところがありましたので、散水試験を行ってみました。
結果は予想通り、アルミサッシからの水の侵入で、すぐ下の鉄骨梁に水が滴っています。

 

 

サッシには枠内にたまった水を排出するための水抜き穴がありますが、水が枠外に排出できず、躯体内に入り込むような状態になってました。

ごみが詰まっていますが、これがサッシの水抜き穴。
ここから雨が抜けていきます。

 

 

ちょっと見にくいですが、、、本来は水抜き穴から抜けた水は、防水の外側に落ちるようにします。

そのためにはサッシを防水層より出っ張らせなければなりません。
この現場はサッシが防水層に埋め込まれてしまっています。

 

もともとの作りも悪いベランダで、昔から少しづつしみていたようです。
さらに、今回の工事でサッシと防水の間にコーキングを施工しているので、水が外に落ちることが出来ず、より多くの雨水が躯体内に侵入するようになってしまいました。

施工を行った業者さんは、いわゆるリフォーム業者、経験も知識も甘いというほかありません。

これを直すにはかけた費用の何倍もの金額が必要になりそうで、そんな工事に無料で補修するはずもありません。

最低限、こんな風に処理してもらってください、と伝えました。
防水工事を行ってさらに悪くなるとは皮肉もいいところですが、今回の私のできるところはここまで。

業者を選ぶのはお客様の自由ですが、しっかり見極める目を養わなければなりませんね。

 

 

 

有限会社 水戸工務店 代表取締役 小林弘典

 

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