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事務所の増築工事

ただいま守谷事務所の増築工事を行なっています。
最近はいろいろな資料もサンプルも増える一方で、打ち合わせスペースすら圧迫しそうな勢いなんです。
おまけに事務所には社長の席もなく、打ち合わせスペースで仕事をしています。 (笑)
お客様にもいろいろと不便をかけることもあり、思い切って広くしよう、と言う事になりました。
守谷事務所は建物本体が、木造の4階建ての金物工法になっています。

その丈夫な構造にあわせ、今回の構造材に採用したのが、「SE構法」と言う構造になっています。
SE構法は集成材と金物で作られる構造体で、その特徴は木骨ラーメン構造と言う事に集約されます。

なぜ無垢材にこだわる水戸工務店でSE構法を採用するのか。

それは木造の建物の可能性を表す一つの答えだと感じたからです。

SE構法の特長は大スパンで開放的な間取りを実現可能な上、SE (Safety Engineering) と言うその名前の通り安全を保証できる構造であると言う事は以前より知っていました。
私共は無垢の材料や、匠の技にこだわりがあり、お客様もそういったものを求めているかたが多く、
なかなか採用できなかったのですが、今回、増築と言う形で事務所を造ってみました。

通常、開放性重視した建物の場合、耐震性には疑問を持つ建物も多く存在します。
従来、水戸工務店で造る家で開放性の高い物件では、伝統工法を用い、梁組みを重ねたり、差し鴨居を入れるなど、職人の技術を活かし、強い建物を造ってきました。

ですが、それにも限界があります。
ある一定より大きくする場合は梁のたわみが出る事もあり、広いリビングには大黒柱を建てる必要も出てきます。
喜んでくれる方もいますが、無ければスッキリするのになーと言われる方も居られます。

そんな時にSE構法との出会いがあり、開放性の高い建物を、安全に造れるということを知りました。
これなら本当の意味での可変住宅、スケルトンインフィルが実現できる様になりました。

間取りを大きく造り、その建物の安全性が高ければ、後から仕切る事や、また広げる事が自由に出来ます。
自由に間取りを変えることが出来れば、用途や住む人を限定せずに資産価値を高める事が可能です。

またSE構法で使う材料はトレーサビリティが可能で、2時間あればこの材料は何時、どこで伐採され、どこで、誰が加工したかを表す事が出来ます。
計画伐採された材料で、地球環境に付加を少なく出来るというのは、普段私たちが国産材にこだわる点とも通じるものがあり、自然を残す事にもなるのです。

SE構法で組まれた構造材は独特の美しさを持っているように感じます。
勿論、極上の国産材で組まれた梁組みの美しさとは一線を画すものではありますが、その無駄の無い合理性と集約された機能美ともいえる構造はとても良いものです。

今回この事務所では、SE構法の特長の一つである、ビルトインガレージを作りました。
通常外回りに大開口を持ってきてしまうのは構造強度上不利になるのですが、
そのような場合でも強度を保証できるのがSE構法です。

門型のフレームにするために、170角の材料を2本抱き合わせたものを1対として、これまた太い梁材を剛接合の金物で接合しています。

内側から見るとこの様な形です。
伝統工法なら強い躯体を造るためには太い材料を探してこなければなりませんが、その場合費用も相当なものになります。
集成柱を2本を抱き合わせると言う考え方により、合理的になっています。

スケルトンインフィル、可変性が高くかつ強い建物に興味のある方は、いつでもご案内差し上げます。