TOP >  解体の現場でグラスウールのカビ具合の確認をしてみました。

解体の現場でグラスウールのカビ具合の確認をしてみました。

1月9日、今年一番初めの仕事となったのは、新築工事に伴う古家の解体でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このお宅はグラスウールの充填断熱の家で、当然時代的には断熱材に防湿施工などしているはずも無いため、断熱材の状況がどのようになっているか、壁を壊して中を確認してみました。

実は2003年にこのお宅のすぐ近くで建て替えをしているのですが、今回の家とその2003年に解体した家はまったく同じつくりになっているのです。
前回のときは充填されていたグラスウールは黒かびで真っ黒で壊しているときもカビの匂いがはっきりしていました。

ちょっと見にくいと思いますが、真中に丸まっているグラスウールの塊は真っ黒なカビだらけです。

今回はどうかといえば、同じ部屋の部分、和室の壁を一面剥がしてみました。

真っ黒とは言いませんが、やはり結露に伴うカビでかなり黒ずんでいます。
同じつくりなのにカビの進行具合が違うのはなぜかを考えてみると、
そういえば以前の解体現場の家に住まわれていた奥様はかなり寒がりだったと記憶しています。
そのため、室内に湿気を出す暖房装置、たとえば石油ファンヒーターなどをたくさん使われていたのかな?などと考えましたが、勿論推測です。
石油ファンヒーターはおそらく日本で一番使われている暖房機ですが、これは灯油を10L燃やすと水分は11L出ているそうです。
そのため、室内の湿度が高まり、結露が増えるのです。

ちなみにその奥様、ソーラーサーキットに住まわれている現在では冷え性は解消されて、冬場ごみ捨てに行くのも、厚着をしなくても耐えられるようになった、と喜んでおられました。
おそらく家の中で、寒さを我慢する必要が無いため、体内の深部まで熱を確保してるので、寒さに耐えられるようになったのだと思います。

かくいう私も、結婚以前は外断熱のモデルハウス件事務所に住んでおりました。
その当時は、家の中では一年中短パン半そで、冬の布団から出るのも苦にならず、外に出てもすぐ活発に動けましたが、
結婚後、新築アパート→築33年の木造無断熱の家と住み継ぎましたが、生まれて初めて、肩こりになったり、冬は布団から出れないなど、非常に住環境に不満があります。
早く高性能な家に住みたいとつくづく思います。

ところで、解体前に家の中を見せていただきましたら、引越しが終わったガランとした空間の壁に落書きがたくさんしてありました。

前日にお子さんと一緒に、壁に落書きをしたり、襖を破り、障子を破り、「楽しい~!」と大変な騒ぎだったそうです。
その中で、壁には落書きと共に、今まで住んだ家に対するお礼の言葉がたくさん掛かれて居りました。

これから造る家も、このご家族を暖かく包むことができる良い家を造る!と決意を新たに致しました。