ログハウスに泊まってきました。
2007 / 01 / 07 水戸工務店ブログ
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毎年お正月は家族サービスをかねて旅行に行っています。
今年は那須のコテージに泊まってきました。
子供が小さく、言うことを聞かないのでコテージのように、部屋と部屋が分かれているのは非常に便利でした。
妻であるブログメンバーのとしこが先にブログに投稿していますが、ちょっとトラブルがあったようで、
予約した部屋が取れてなくて、一泊は別の部屋になるとのことでした。
着いた先はログハウス、それも「ログハウス風」では無く、本式のログハウスでした。
ログハウスをじっくり見るのは初めて、まして泊まることがあるとは思ってなかったので、非常にうれしい誤算でした。
ログハウスは外壁側が太いログで組まれており、内壁の仕切りは羽目板による壁となっていました。
コンセントなど配線関係は丸太を掘り込みプレートをつけ、に穴を開けて線を通しているようです。
おそらく合宿等に使われるログハウスで、大きな食堂とお風呂が付いていて、部屋も5部屋ほどあります。
入った瞬間丸太がゴテゴテッとある空間は非常に面白く、思わず子供と一緒に「探検」してしまいました。
ログの組み方もサドルノッチ方式のハンドカットで大小の丸太を上手く組んでいました。
チェーンソーでカッティングしているので、熟練のビルダーが作ったのだと思います。
ただし、快適な家か?とたずねられれば、答えはノーです。
暖房はガスのファンヒーター、FF式でなく室内空気燃焼型です。
一酸化炭素中毒が怖いので、就寝時は消しましたが、すぐ寒くなってきました。
もちろん常に人がいるところでは無いので躯体に蓄熱されていないというのも有るのでしょうが、それを差し引いても寒いというのが感想です。
ログハウスは断熱性能が高く暖かだ、などという人がいますが、それは正しくは無いと思います。
木はコンクリートより断熱性能が十倍以上あるとは言え、気密が確保されていません。
漏気による熱損失は非常に大きく、自然換気回数に応じて外気の温度に近づいてしまいます。
内外の温度差が大きい場合はその傾向がより顕著です。
ログハウスは暖かだ、というのを正しく言い直せば、
断熱材をうまく使う技術の無い時代の建物に比べて暖かだ、とすべきでしょう。
木の匂いがするかと思いきや、冬場で木の呼吸が落ち着いていたこともあり、
あちこちでカビのにおいがしたり、管理のせいか、ほこりっぽいところが残念でした。
そのほか、ログとログの隙間にグラスウールの断熱材を詰め込んでいるのですが、グラスウールにタールペーパーがくっついているものを詰め込んでいるため、暖房が効き始めるとその油くさい臭いが充満し始め、かなりきつい空間でした。
これに関してグラスウールは悪ではないので、タールペーパーの無いものをぎゅうぎゅうに詰め込んでやれば解決したはずです。
一泊した感想では本式のログハウスといえども、改善出来る点は結構あります。
現在の技術を上手く組み込んでゆけば、もっと快適な家に出来るのではないでしょうか?
とは言え、ログハウスはやはり別荘向けだと思います。
この家に常時住めといわれれば、管理が大変すぎて生活が疲れそうです。
私どもが造っている家は自然素材を豊富に使いながら、管理は極力手間をかけないように心がけています。
日常生活で活力を養える家を、これからも造ってゆきたいと改めて感じました。
明日から仕事始めです。
今年もがんばって行きたいと思います。
今年も宜しくお願い致します。
作成者 : 水戸工務店