中古住宅の取引に透明性を。
2015 / 12 / 21 水戸工務店ブログ
目次
今朝の日経新聞の一面、見出しの記事。
国交省が中古住宅市場の活性化に向けて、取引の透明性を高める、、、、とある。
つまり、透明性がなかった、少なかった、ということですね。
その原因の一端が、いわゆる「両手取り」というものがあります。
本来、不動産の取引については、不動産業者間での物件情報を交換するシステムに、情報を開示することが義務付けされています。
しかし、これを積極的に行わない、もしくは虚偽の報告をする業者もいます。
なぜか?
それが両手取りのために行われている場合があるのです。
そもそも不動産業者は取引の手数料によってお金を稼げますが、これは、売る方も買う方も手数料を払います。
売り手側の不動産業者と、買い手側の不動産業者がいれば、それぞれの依頼主から手数料もらえるのです。
ここがポイントです。
売るお客さんも、買うお客さんも、一人の不動産業者が見つけてくれば、双方から手数料がもらえます。
これが両手取り、つまりは2重取りです。
単純に利益が倍です。
そうしたくなる気持ちもわかりますが、本来不動産業は仲介業なのに、売り手側の代理人と、買い手側の代理人が同じっておかしくないですか?
談合、ってレベルじゃないですよ。
その業者の思い通りです。
この両手取りを行うために、業者間での物件情報を交換するシステムに登録しない、
もしくは登録してあって、その物件に対して他の業者が申し込みをしても、「今その物件は商談中なのでダメですよ」とか言ったりすることがあるようです。
商談なんか無いにもかかわらず、そのうち自分のところに直接客が来るのを待つのです、2重取りのために。
そんな人を仲介人に選んだお客様は不幸です。
本来であれば買い手がすぐ決まったかもしれないのに、物件の囲い込みのために決まらない、ということもあり得ます。
もちろんそんな業者ばかりではないはずです。
まっとうな、お客様の幸せのために働いている人もいるはずです。
そういう人が多くなる業界になるといいな、といつも思っています。
そうすればもっと中古住宅も流通するし、まだまだ持つのに壊される建物もすくなくなりますから。
有限会社 水戸工務店 代表取締役 小林弘典
作成者 : 水戸工務店