TOP >  環境改善型予防医学ってしってますか?

環境改善型予防医学ってしってますか?

昨日は千葉大学環境健康フィールド科学センターにて、環境改善型予防医学の講義を受けてきました。
予防医学の定義は通常の治療医学に対して、疾病の発生を未然に防ぐためのもの、だそうです。
これはケミレスタウンプロジェクトに付随するもので、健康に生活するための考え方の一つになります。

人間は3つの要因によって健康が設立されているとのこと。
その3つとは、素因 (もともとその人が持っている性質) と生活習慣と環境です。
これのうち素因は変えることが出来ません。
生活習慣は喫煙、飲酒というマイナスの因子のほか、うがいの励行、適度な運動も含まれる人間の行動です。
環境は健康的な環境にどれだけ自分がいられるか、ということになり、健康住宅と呼ばれるものもこの範疇になります。

ケミレスタウンでは予防医学に基づき、健康的に過ごせる家を造ろう、というプロジェクトです。
この環境の因子には家でストレスを受けることが無いか、温熱環境は快適か、化学物質の有無、ウイルス細菌が生息しやすい環境かどうか等が含まれます。

この講義では予防型環境医学の診察の仕方などを教えてもらい、実際に診察していただきました。

まずは唾液中のストレス成分アミラーゼの測定をし、血圧を測り、問診を受け、眼球運動の測定です。
私は化学物質に対するアレルギーは無いので、スムーズに終わってしまいましたが、
他の人の化学物質アレルギーを持っている人は結構時間が掛かっていました。

こういった診察方法は、まだ完全に確立してはいないのですが、ゆくゆくはこういった診療施設を増やしてゆくとの事でした。
まだ一般的ではないですが、それでも化学物質によるアレルギーで悩んでいる人はたくさんいると仰っていました。

講義の終盤で、ケミレスタウン実証棟を見学してきました。

どの実証棟も良く考えられており、健康的に過ごすことが出来る住宅になっています。

超有名ハウスメーカーの実証棟は床に栗を使っていました。
栗は化学物質の発生が少ない広葉樹の中でもさらに発生が少ない樹種だそうで、他の実証棟でも使っていました。
壁材はクロスでしたが、和室の壁には珪藻土含有塗り壁を使っていました。
珪藻土含有というと何%くらい含まれているのか、他に何が含まれているのか気になりましたが、
説明はありませんでした。

帰り際物置の中を見たらエアコンのリモコンがズラーっと並べてありました。
数えてみるとその数11個。
あれ、この実証棟、そんなに部屋数無いんだけど・・・と周りを見てみると、
あるわあるわ、仕切りも無い20畳弱のLDKでも3台ついていました。
これだけ無いととても快適に過ごせないということですかね。

ケミレスは良いけど、この効率の悪さは別の問題を提起してないのでしょうか?

本日と明日は我孫子市にて見学会を行う予定です。
この我孫子の家は床材に栗の木を使い、ミツロウワックスで仕上げています。
東濃桧8寸の大黒柱や差し鴨居といった和の色調を大切にしたこだわりの健康住宅で、
とてもいい雰囲気の和みの家となっています。
本日30日土曜日のみは午後9時まで照明計画も体感できる、ナイト見学会も行っております。

お時間のある方は是非どうぞ!