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2011年木造耐震補強の勉強会に行って来ました。

師走に入り今年も残り1か月を切りました。さすがに12月になると寒さも冬本番になり、道路には黄色に染まったイチョウの葉が落ちています。

先月末、東京代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで、木耐協 (木造住宅耐震補強事業者協同組合) の行った木造住宅の耐震診断と耐震補強のやり方を学んで来ました。

何の為に耐震診断をするのか、お金をかけて耐震補強をしなければならないのか。
近年、宮城県沖、東海、東南海、南海地震など大地震再来の予想がされていた所、今年3月11日の東日本大震災が起き、巨大津波の被害は東北3県から、茨城県、千葉県迄、大災害が発生して、行方不明者と亡くなられた方は2万人を超えると言われております。
今回の東日本大地震の震源地は、深い海の方だった為マグニチュード9と言われた大きな地震でも建物の被害は少なかったけれども、予想を超えた大津波の被害が大きかったと言われています。

今回のような地震が直下型で襲って来たら予想もできないものすごい大災害になると思われます。
宮城県沖地震の時、老朽化もあったかもしれませんが10秒で倒壊した例もあります。
地震が発生して10秒や20秒で安全な場所に逃げる事はまず出来ません。

耐震診断と耐震補強は、どんな大きな直下型の地震が来ても、誰も死なない家、死亡者を出さない事、を第一の目的として耐震補強を行うのです。

今、地震研究専門の方々も今後30年のうちに関東を中心にした直下型の地震が必ず来ると言っています。
これから必ず来ると言われている地震の時に、せめて倒れないような耐震補強をして備えておく事が必要ではないでしょうか。
建築基準法における木造建築物の安全確認ルートは、
・必要耐力→地震や風力 ・壁の片寄りの確認→偏心率の計算 ・水平横面耐力 ・柱の座屈の検討
・横架材断面の検討 ・接合部の金物 ・筋交いの品質 ・耐久性 ・防腐防蟻 ・基礎の仕様

その他に、建てたのはいつ頃か、増築したか等、いろいろな角度から見て、出来るだけ精密に診断する事が望ましいと教えていただきました。
何かの災害の時に出来るだけ被害を少なくくい止める事も私達の仕事です。

それにしても福島の原発事故による放射能汚染はいつになれば終息するのか。
故郷を離れて暮らさなければならない方々の、今度のお正月はどのようにして迎えるのか。
切ない思いをされていると感じます。
一日も早く落ち着いた生活が出来るように願うばかりです。